ウズベキスタンの口座を開く前に知ってほしい、リスクと税金
スム建ての定期預金は年19%程度(2026.07.06確認)と、日本の預金よりずっと高い金利がつきます。ただし高い金利には理由があります。私たちは口座開設をお手伝いする立場ですが、このページでは不利な点を先にすべて書きます。読んだうえで、向いていないと感じたら申し込まないでください。
1. 為替の変動
スム(UZS)は、長い目で見ると米ドルや円に対して値下がりしてきた通貨です。定期預金の利息はスムで受け取るので、金利が高くても、円に戻したときにスムが値下がりしていれば、そのぶん目減りします。
たとえば、円に換算した元本を100として、1年間スムで預けた場合の考え方は次のとおりです(金利は年19%程度で計算。税金・手数料・両替の差額は含みません)。
| 1年でスムが円に対して | 1年後に円で受け取る額 | 増減 |
|---|---|---|
| 値下がりしない | 119.0 | +19.0 |
| 10%値下がり | 107.1 | +7.1 |
| 20%値下がり | 95.2 | −4.8 |
| 30%値下がり | 83.3 | −16.7 |
値下がり率は考え方を示すための仮定で、過去や将来の実績ではありません。
為替の影響を小さくしたい場合は、米ドル建ての定期預金という選択肢もあります(金利:年3〜5%程度、2026.10.09確認)。ただし米ドルと円の間の為替変動は残ります。
スムは2017年の為替の自由化で対ドルの価値がおよそ半分になり、その後もゆるやかに値下がりしてきました(1USD=約8,000スム(2018年)→ 約12,500スム(2025年))。 推移は仮置き(出典と確認日をつけて差し替え)
2. お金を動かす手間と費用
日本の銀行口座とウズベキスタンの口座の間でお金を動かすには、海外送金などの方法を使います。日本の預金のように、いつでもすぐ引き出せるわけではありません。
日本からの入金は、日本の銀行からの海外送金か、Wiseなどの送金サービスを使います。着金までは数日、手数料は方法と金額により数千円ほどかかります。現地では、デビットカードでATMから引き出せます。 方法・手数料・日数は仮置き
3. 口座の凍結・制度の変更
外国人・非居住者の口座の扱いは、銀行の規則や国の制度で変わることがあります。長く使わない口座が止められる、必要な書類が増える、といったことも起こりえます。
銀行によっては、長く入出金のない口座が休眠扱いになり、再開に窓口での手続きが必要になります。日本から使い続ける場合も、ときどきアプリで残高を確かめ、定期預金の満期にあわせて手続きをするのがおすすめです。 例は仮置き
4. 日本での税金と届け出
日本に住んでいる人(居住者)は、海外で得た所得も日本で税金の対象になります。海外の銀行の預金は、日本の預金と扱いが違う点に注意が必要です。
- 利息は確定申告が必要になる:日本の預金の利息は、受け取るときに税金(20.315%)が差し引かれて終わります。海外の銀行の預金の利息はこの仕組みの対象外で、原則として「利子所得」として確定申告し、給与などと合算して税額を計算します(総合課税)。所得が多い人ほど税率は高くなります。給与所得者で給与以外の所得が年20万円以下の場合など、一部に例外があります。
- 100万円を超える送金は、税務署に報告される:日本の銀行を通じて1回100万円を超える海外送金をすると、銀行から税務署へ「国外送金等調書」が提出されます。
- 海外の財産が5,000万円を超えたら届け出:12月31日時点で海外に持つ財産が合計5,000万円を超える場合は、「国外財産調書」の提出が必要です。
- 口座情報の国際的な交換(CRS):ウズベキスタンは2022年に国際的な税務情報交換の枠組み(グローバル・フォーラム)に参加し、2026年7月には多国間の税務行政執行共助条約に署名しています。口座情報の自動交換がいつ始まるかは、2026年10月時点で確認中です。情報が交換されるかどうかにかかわらず、申告の義務は変わりません。
為替差益の扱いや、現地で税金が差し引かれている場合の扱いなど、個別の判断は税理士にご相談ください。
この項目は一般的な制度の説明です。 公開前に税理士の確認を受ける
5. それでも向いている人
ここまで読んで、次のどれかに当てはまる方には、検討する価値があると考えています。
- 資産のごく一部を、高金利の外貨で持ってみたい(なくなっても生活に困らない金額で)
- ウズベキスタンへの渡航予定があり、現地でもお金を使う
- 確定申告を自分で行う、または税理士に相談できる
反対に、元本が減ることを受け入れられない方、すぐに日本で使うお金を預けたい方には向いていません。
このページの出典
- 金利:ウズベクフレンズ 現地確認ログ(2026.07.06)
- 国税庁「国外送金等調書制度」「国外財産調書制度(FAQ)」
- OECD Global Forum「Uzbekistan joins Global Forum」(2022)、OECD「Uzbekistan joins as 153rd signatory to Multilateral Convention」(2026年7月)
このページは投資の勧誘や個別の助言を目的としたものではありません。金利・手数料・制度は変わることがあります。税務の個別の判断は税理士にご相談ください。